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工具のAmazonモノタロウの飛躍を支える「商品と顧客」2つのデータベース【『シバタナオキの決算実況』とコラボ】】

決算資料から上場企業を分析・解説する『シバタナオキの決算実況』と『がっちりマンデー!!』のコラボ企画第2弾(第1弾はコチラ)。今回取り上げた注目の上場企業は、BtoBのEコマースの雄、工具通販大手『モノタロウ』です。

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モノタロウが発表した2020年1月~6月期の連結決算は、純利益が前年同期比23%増の65億円と過去最高でした。時価総額は1,1兆円にものぼり、創業した2000年から圧倒的な成長率で右肩上がりを続けています。

BtoB向けの工具系を扱うという特化した分野、圧倒的品ぞろえ、納期の早さ――。それ以外にも、モノタロウの強さの秘密はありました! 注目はモノタロウがもつ2つのデータベースです。

オーマツチーフDと『シバタナオキの決算実況』のMCである三浦茜さんの2人が、シバタナオキさんにあれこれ質問していきます!

モノタロウのビジネスモデルは5年前から大きく変化

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MC三浦茜さん(以下、敬称略)
事業者向けに工業用間接資材の通販を行うモノタロウについて、シバタさんと一緒に読み解いていきたいと思います。今日はTBS『がっちりマンデー!!』とのコラボ第2弾ということで、前回と同じく番組ディレクターの大松さんにも参加していただいています。大松さん、なぜモノタロウを選ばれたのですか?

大松雅和(以下、オーマツ)
最近ニュースで「モノタロウの時価総額が1兆円を超えた」というのを見て、すごく驚きました。5年前に『がっちりマンデー!!』で当時のモノタロウを取材したときは、「みんなが知らない謎の会社」のような切り口。町工場向けの道具を通販で売っている会社だと紹介しました。取材先も尼崎の小さな倉庫のような感じでした。

それが時価総額1兆円とはどういうことかまったく想像がつかず、何かものすごいことが起きているのではと気になりまして、今回モノタロウについて教えて下さいとお願いした次第です。

MC三浦
今日は、7月31日に発表されたモノタロウの2020年12月期第2四半期の決算発表資料を活用しながら、モノタロウについて読み解いていきます。早速ですが大松さん、モノタロウについての質問をお願いします。

オーマツ
先ほどもお話しした通りモノタロウのビジネスは、番組が取材した5年前はいわゆるBtoB、町工場向けに通販するようなビジネスだったと思います。そのビジネスは実際に大きく変わったのでしょうか?

シバタナオキさん(以下、敬称略)
まず5年前にモノタロウに注目しているのがすごいですね。決算資料の28ページを見ると、ここに顧客業種が記載されています。大きい順に、製造業、建設業・工事業、自動車関連ということで、これを見るとおそらく今もBtoBのままだと思います。当時取材されたのとほぼ同じような顧客基盤かと思います。

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オーマツ
ここは変わっていないはずですね。確か、工場やメーカーさんが顧客だとおっしゃっていました。だとすると、何が変わったのかが分からないのですが。

シバタ その話は後半にしていきましょう。


粗利益率が高いEコマース

オーマツ
モノタロウのビジネスモデルの大きな特徴、他の会社との違いは、どういうところでしょうか?

シバタ
基本的にBtoB向けの、工具系を扱っているウェブサイトです。売っているものを見ていただくと分かりますが、ものすごくニッチなものが多い。かつ、小ロットで1個から注文できる。近年始めたと思いますが、売れ筋商品を自社で作り始めています。プライベートブランドで作っているということです。

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シバタ
決算資料の6ページを見るとわかりますが、売上総利益が28.4%となっています。テイクレートが28%くらいあるEコマースなんです。それなりに粗利益率が高いビジネスになっているのが特徴だと思います。

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オーマツ 28%というのは結構大きいのですか?

シバタ
Eコマースでテイクレート28%というのは大きいと思います。ZOZOTOWNなどと同じレベルのテイクレートです。

オーマツ 28%にもなる理由は何でしょうか?

シバタ
おそらく色々なところをサービスとして行っているからだと思います。Eコマースは、楽天市場やヤフオク!やメルカリのように仲介だけをする場合、大体テイクレート10%くらいになります。そうではなく、実際に物を倉庫で預かり、注文が来たら送るというZOZOTOWNのようなことをすると、大体25%~30%くらいになります。

モノタロウの場合もおそらくそういう形です。仕入れたものをメーカーから直接送ってもらう場合もあるとは思いますが、そうではなくて、自分のところで送るというのも行っているのでは無いかと思います。つまり、在庫を預かって配送等まで行っているために、これだけテイクレートが高いのではないかと思います。


この5年で急成長した要因は?

オーマツ
ニッチな工具等を小ロットから注文を受けて発送するというビジネスモデル自体は5年前も同様だったように思います。しかし、それがこの5年でここまで大きく急成長しているのには、何か大きな要因があるのでしょうか?

シバタ
決算資料、見た目は地味ですが内容はしっかりと書かれていて、2ページ目に経営戦略が記されています。

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シバタ
「インターネットを活用して規模の経済を実現し幅広い商材と高い検索性で差別化する」「累積する受注・顧客データベースを整備分析したマーケティングで顧客を囲い込む」「ソフト開発からコンテンツ制作までの多くを自社で行うことで高い生産性を実現する」と、結構しっかりしたことが書かれているなという印象です。

ここにも書かれていますが、おそらくこのビジネスは、大別すると2つのデータべースを大きくすると勝てるビジネスだと思います。

1つ目は商品(カタログ)のデータベースと在庫です。それが決算資料の30ページに載っています。

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シバタ
こちらが取扱点数と在庫点数です。このグラフの通り、取り扱っている商品の数が増加しています。これが増えると、事業者の人から見ると「モノタロウに行けばなんでもある」状態になるため、どんどん便利になるということです。

もう一方のデータベースは、顧客データベースです。決算資料の10ページ目に登録口座数が載っています。

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シバタ
こちらも右肩上がりに増えています。「鶏が先か卵が先か」という話で、取扱商品、カタログが大きくなれば、それが魅力となって顧客が増える。顧客が増えれば、商品を売りたい人がもっとそこに集まってくるという仕組みになります。この2つのデータベースを指数関数的に綺麗に大きく出来たのがこの5年間なのではないかと思います。

オーマツ
カタログがすごくたくさんある、というのを当時取材しました。まだカタログにしていないものがたくさんあったということなのですね。

シバタ
そこから2倍くらいに伸びています。そうなると何が起こるかというと……。


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☑ ニッチを大量に集めると商売になるお手本
☑ BtoB通販以外の成長の要因は?
☑ モノタロウのライバルは〇〇〇〇
☑ 商社が事業を海外から輸入して根づかせた
☑ 株を売らないほうが良かった?
☑ 受注方法のIT化も成長背景
など

編集協力/コルクラボギルド(平山ゆりの、デザイン・ペー)

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